Report レポート

お米から創る!?次世代のパッケージフィルム。

次世代のパッケージフィルムとして、注目を集めている環境配慮型フィルム「バイオマスフィルム」。その中でも私たち日本人に馴染み深い「米」を使ったフィルムがあるということで、その実態を調べてみました!

日本の食生活には欠かせない「お米」。
それを無駄なく有効活用した環境配慮型フィルム、
それが「ライスフィルム」です。

ライスフィルムをご存知でしょうか?まだ、あまり聞きなれないフィルムの名前だと思います。しかし、フィルムやパッケージ業界では、これから注目される新素材として少々話題なのです。
ライスフィルムとは、ライスレジンを配合したバイオマスフィルムの1種。ライスレジンは、破砕米や古米など飼料にも使用できずに廃棄される食用に適さないお米を原料とするバイオマスプラスチックです。石油系プラスチックに非食用米を混ぜることで、石油由来の原料を減らしてCO2排出量の低減と食品ロスの削減に貢献できる、お米と深い関わりがある日本ならではのバイオマスフィルムといえます。

※ライスレジン及びライスフィルムは、株式会社バイオマスレジン南魚沼の登録商標です。

ライスフィルムを利用するメリット①
石油系プラスチックの含有量を減らし、CO2の排出を低減。

ライスフィルムの原料となるライスレジンは、お米をプラスチックに混ぜて製造するため、石油系プラスチックの含有量を減らすことができ、温室効果ガスの排出量低減につながります。また、ライスレジンは日本国内で安定して収穫できるお米を原料としているため、バイオマスフィルムの製造に必要なライスレジンの供給も石油と比べ安定しています。




ライスフィルムを利用するメリット②
「非食用米」を原料にするから、食品ロス削減に貢献できる。

ライスフィルムは、ライスレジンを使用して製造されています。ライスレジンは食用に適さない古米や破砕米など、使用用途がなく廃棄されてしまう国産のお米(非食用米)を原料の一部として使用するバイオマスプラスチックです。これまで廃棄されていたお米を有効活用することで、食品ロスの削減に貢献できます。
私たちに安全でおいしい食品を提供していただくために発生してしまう食品ロスの問題に対して、それをパッケージの原料として利用することでサステナブルな社会を実現するとともに、環境対応型のパッケージを使用することで商品に付加価値を高めることができるのではないでしょうか。


お米は最大70%まで混ぜることが可能です。

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今回は、フィルムやパッケージ業界で話題の「ライスフィルム」とは何なのか?について
調べてみました。次回はライスフィルムをパッケージとして実際に使っている食品メーカーのテーブルマーク様を直撃して、そのメリットや採用の経緯などを読者のみなさまに報告したいと思います。

  • 取材・文

    森本 未沙(海育ちのエバンジェリスト)

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