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カードゲームを通して未来の地球環境について考えてみた!

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2026年8月8日 (土)、香川県観音寺市の株式会社北四国グラビア印刷にて、持続可能な社会の実現と地域の未来を深く探求する「SDGsカードゲーム」が開催されました。
このイベントは、カードゲームというシミュレーションを通して「なぜSDGsが必要なのか」「世界をバランスよく発展させるにはどんな可能性や課題があるのか」を体験的に学ぶワークショップです。当日は小学生や高校生、そして社会人の方々、約15名が参加してそれぞれに与えられたプロジェクトを実行しながら、みんなで未来の地球について考えてみました。

SDGsカードゲームってなんだ?

ゲームを始める前に、今回のイベントの主催者でもある株式会社北四国グラビア印刷の森本未沙さんと株式会社菅組の西原澄子さんから「なぜ今、SDGsが必要なのか?」という観点のもと、SDGsの17の目標の繋がりについて解説があり、その後ゲームへと移行しました。
そもそもSDGsについて、なんとなくは知っていたけれど、それが具体的にどのような目的を実行するために策定されているのか?その目的を達成するとどのような社会が実現するのか?などといった具体的なゴールを、カードゲームを通じて参加者に理解していただくことが本ゲームの目的です。


※ゲームの開始にあたり、ファシリテーターからSDGsについての説明が。

※ゲームの開始にあたり、ファシリテーターからSDGsについての説明が。

カードゲームは、参加者一人ひとりが「国や地域」の代表となり、自分に与えられたプロジェクトを実行しながら世界を動かしていくシミュレーションゲームです。
まず、参加者に「めざすゴール」と「お金」と「時間」のカードが与えられます。それぞれが自分のゴールを実現するために「お金」と「時間」を使いながら、プロジェクトカードに記されたミッションを【経済】【社会】【環境】の3つの指標から実行して自分たちが住む未来の地球を作り上げていくというものです。
それぞれの参加者が手持ちの「お金」と「時間」を消費して「プロジェクト」を実行すると、その対価として新たなリソースが得られると同時に、その実行したプロジェクトがどのような影響を世の中に与えるかによって世界全体の「経済・社会・環境」のメーターが変動します。


※時間とお金を駆使して、自分に与えられたプロジェクトを実行します。

※時間とお金を駆使して、自分に与えられたプロジェクトを実行します。

ゲームの進行ルール

まず参加者がチームアジアとチームヨーロッパの2つのチームに分かれ、各々が自分に与えられた「めざすゴール」をクリアするためにプロジェクトを実行します。


※お金と時間を使ってプロジェクトを実行しながら、カードに書かれたゴール条件を達成する。

個々に与えられるゴールは、お金が一番大事!(世の中やっぱりお金が大事)、ゆっくり生きたい!(自分の自由な時間が大事)、貧しい人が減りますように!(貧困を無くしたい)、地球を守りたい!(環境を良くしたい)人とのつながりが大事!(人に優しい、温かい社会)の5つの中から選び、ゴールの条件をクリアすることをめざします。

ゲーム開始!!!

★前半戦:まずは各自が手元のプロジェクトを実行してリソースを増やし、自分の個人目標達成をめざします。

★中間発表:世界全体のメーター(経済・社会・環境)の偏りや、他チームの状況を確認します。

★後半戦:自分の目標達成だけでなく、チーム内はもちろん他チームと「資金」「時間」「プロジェクト」をトレードしたり譲渡したりして、世界全体のバランスを取りながらゴールをめざします。

たかがゲーム。されどゲーム。
SDGsカードゲームは現実世界を写す鏡だった。

ゲームが進むにつれ、チームごとに立ち回りや世界のメーターに及ぼす影響が異なり、現実世界を写し鏡にしたような興味深い気づきが生まれました。

チームアジア:経済重視で落とし穴に!

「経済を回さなければ、環境や社会に使うリソース(お金・時間)が得られない」という状況から、まずは経済成長を優先する動きが加速しました。
しかし、得られる対価や消費するリソースの数値にばかり目が行き、「そのプロジェクトが具体的に何を引き起こすのか?」という内容そのものに目が行かなくなるという落とし穴を体感しました。

チームヨーロッパ:余裕があれば、視野が広がる!

各々が「社会」や「環境」を良くしたいという意識を持ち、交渉やリソースの譲渡・協力の提案を行うことで、自身の目標が達成され、手元に「余裕(お金や時間)」ができると、自然と他者や世界全体のメーターへと視野が広がることを実感しました。一方で、プロジェクトを実行するほど「時間」が足りなくなるという課題にも直面しました。


※実行したプロジェクトによって、世界情勢は変わっていきます。

※実行したプロジェクトによって、世界情勢は変わっていきます。

SDGsカードゲームを現実世界へフィードバックする。

ゲーム後の振り返りとして、カードゲーム内で起きた「プロジェクトの内容をしっかりと理解しないままに、各々の目標をクリアするために進めてしまう」ことを、現実の社会や購買行動に重ね合わせてディスカッションが行われました。
例えば、コートジボワールなどのカカオ農園では、安価な製品供給の裏で子どもたちが労働を強いられている現状があります。ゲーム内で「リソース獲得」ばかりに目を奪われたように、私たち消費者が「安さ」だけを求めて消費行動を続けると、この負の連鎖を裏で支えてしまうことになります。
こうした負の連鎖を断ち切るための指標となるのが商品のパッケージなどにつけられた「認証マーク」です。購買という日常の行動の裏側を見通す指標として「認証マーク」は有用です。
「安いから買う」という価値観から一歩進み、商品の背景や裏側にあるストーリーを確認し、自分の行動が世界情勢に影響を与えていることを認識することの重要性がゲームを通して理解されました。


※RSPO認証マーク:持続可能な方法で生産・流通されたパーム油であることを証明。国際フェアトレード認証マーク:途上国の生産者に適正な対価が支払われていることを証明。FSC認証マーク:適切に管理された森林から作られた紙・木材であることを証明。

SDGsカードゲームの体験を経て掲げる「マイゴール」

ワークショップの締めくくりとして、ゲームを通して「全体のバランス」や「背景」に気づいた参加者たちが、それぞれのマイゴールと具体的なアクションを宣言しました。


参加者からは「バランスの取れた世界・努力が報われる世界を創りたい。」という目標や「経済だけでなく、社会や環境も共に豊かになり、真面目な努力が成果につながる社会をめざしたい。」という未来も提示されました。また、ゲームで得た知識や「裏側を見る視点」を周りの人に共有し、若い世代へ意識の種をまき、未来に実らせたいという前向きな発言もありました。さらには、「安さだけで選ばず、マークを確認して買い物をすることで、世界中の誰もが平等で幸せになれるよう購買行動で支援する。」と今後の行動に関する提言もありました。
主催者である北四国グラビア印刷の奥田社長からは、「SDGs目標12:つくる責任 つかう責任」の観点から、クライアントや消費者だけでなく、地球環境にも優しい資材・パッケージづくりをビジネス現場から提案したいというパッケージ製造を担う製造者の観点からの目標も挙げていただきました。
他にも、SDGs目標11の「住み続けられるまちづくりを」を実現するため、地域の移動手段を守り、地元で買い物ができる環境を残すことで、誰もが安心して暮らし続けられるまちを作る。SDGs目標12「つくる責任 つかう責任」のために、世界の現状や課題を一人ひとりが正しく認識し、自分の言葉で周囲に発信・共有していきたいという目標も宣言されました。


※今回のSDGsカードゲームに参加した学生(英明高校:矢野那優香さん)

※今回のSDGsカードゲームに参加した学生(高室小学校:青木政樹さん)

カードゲームというバーチャルな世界の中で「自分たちの行動がどう全体のメーターを変えるか」を体験したことで、参加者全員が単なる「知識としてのSDGs」を超え、現実世界でも同様のことが行われていることを実感できたことが収穫となりました。
ゲームの中でプロジェクトを選び、実行するように、私たちが日々の暮らしの中で何を選び実行するのかで世界のバランスが変わってくる。小さな一歩の積み重ねが、現実世界のメーターを「持続可能」な方向へと動かしていくという気づきこそ、今回のSDGsカードゲームの最大の目的だと思いました。

  • 取材

    森本 未沙(海育ちのエバンジェリスト)