Report レポート
中東情勢や円安の影響もあり、原油価格の高騰とナフサ(粗製ガソリン)の供給不安がプラスチック包装材のコストを押し上げるとともに、包装材の供給不足もメディアなどで取り上げられています。包装材は、商品を提供するためになくてはならないものであり、商品の一部でもあります。
あわいひかりでは、コストを抑えつつ、現在安定的に供給が可能な包装材を調査しました。この記事が包装材の供給に不安を感じていらっしゃる企業のみなさまのお力になれれば幸いです。
そもそも、ナフサってなんだろう?
ナフサは原油を蒸留して得られる軽質油で、エチレンやプロピレンなどの石油化学基礎製品の原料となり、PP(ポリプロピレン)やPE(ポリエチレン)などのフィルム、インキの溶剤などに広く使われています。日本で使用されるナフサは国内で原油から蒸留されたものが約4割で、その他の約6割が輸入に依存している中、原料調達の安定化と環境負荷低減が急務となっています。
ナフサが不足している今、
安定的にプラスチック包装材を供給するために。
中東からのナフサの輸入が不安定な中、●印刷工程:顔料、樹脂、溶剤(トルエン、酢酸エチル、アルコールなど)●ラミネート工程:接着剤(ポリウレタン系)、溶剤(酢酸エチル)●フィルム:PP、PE、PET、PAなどを見直すことで、安定的な供給と環境保全の両立につながります。
具体的なご提案として①印刷色数の削減、②ラミネート接着剤・溶剤の低減、③フィルムの小型・薄肉化が有効で、特に効果的なのが「乳白OPPフィルム」の活用です。
乳白フィルムは、透明フィルムを発泡させて微細な空気層を形成し、光を乱反射させることで美しい白色を実現した素材です。
対策①:乳白OPPフィルムを利用する
●白インキが不要:
通常、白ベタ印刷が必要なパッケージでは、白インキがインキ使用量の大半を占めます。乳白フィルムなら基材自体が白いため、白インキを省略でき、インキと溶剤を半分近く削減することが可能です。
●プラスチック使用量の削減:
同じ厚みでも発泡構造により、約25%のプラスチック使用量を低減できます。石油資源の節約と軽量化を同時に実現することが可能です。
対策②:ノンソルベントラミネートを活用
乳白フィルムに加えて、溶剤を使用しないノンソルベントラミネートに切り替えることで、溶剤(酢酸エチル)をゼロにするとともに、接着剤塗工量も抑えられます。さらに、乾燥工程が不要なためエネルギーを削減できCO2排出も抑えられます。残留溶剤の心配がなく、食品の安全性も高まるというメリットがあります。
また、食品用パッケージとしては、視認性と防湿性が重要となることから、乳白フィルム+ノンソルベントラミネートの組み合わせは、プラスチック使用量を大幅にスリム化しつつ、商品の安全性向上と環境負荷の低減が可能です。
乳白OPPフィルム+ノンソルベントラミネートは、
どんなパッケージに適しているの?
●冷凍食品のパッケージ
●お菓子のパッケージ
●即席みそ汁などのパッケージ
●漬物の素などのパッケージ
原油由来のナフサの調達難が続く中、印刷での色数の削減、白インキの省略、フィルムの薄肉化・低密度化、ノンソルベントラミネートの使用などの工夫は、安定的な包装材の供給とコストダウン、サステナビリティを実現する現実的な解決策です。
特に乳白OPPフィルムは、白インキ削減とプラスチック使用量低減のダブル効果で、包装の「スリム化」に大きく貢献します。
食品メーカーの調達ご担当者のみなさまが安心して包装材を手配するためにも、乳白OPPフィルムの導入をこの機会に検討してみてはいかがでしょうか。
参考WEBサイト 株式会社北四国グラビア印刷
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取材・文
森本 未沙(海育ちのエバンジェリスト)